Sunday, July 03, 2005

暴力を目撃して育った子どものケアプログラム

■プログラムについて
このプログラムは、1981年、アメリカの非営利法人ドメスティック・アビューズ・プロジェクト=DAP(Domestic Abuse Project)によって子ども達への支援・教育プログラムとして制作されました。 以来、DAPの他のプログラムに参加していた男女や、他のDV被害者支援団体のプログラムに参加する同じような環境に育った子ども達に、年齢別のプログラムとして定期的に提供されています。

■プログラム概要
このプログラムは、子どもたちが「怒り」や「悲しみ」などの感情を表現することを援助しながら、自分自身で身を守る具体的な方法を見つけられるように支援するプログラムです。「秘密を話す」「自分を守ることを学ぶ」「肯定的な体験をする」「自尊心を高める」ことを目標に、週1回、10週間で構成されています。安心できる環境で、同じような体験をしてきた子どもたちとの出会いを通して、暴力についての知識を学び経験を分かちあいます。

■目標
DV (ドメスティック・バイオレンス)を目撃して育った子ども達のグループワークでは、以下の4つの目標を挙げています。
①秘密を話す
②自分を守ることを学ぶ
③肯定的な体験をする
④自尊心を高める

Monday, June 27, 2005

DAPとは

■DAPとは
アメリカの非営利法人"DAP" (Domestic Abuse Project) は、女性への暴力防止への社会的介入を展開する為に1979年に設立されました。10年後には、4つのプログラム「セラピー」「社会的介入」「調査・評価」「トレーニング」を、毎年数百人もの女性、男性、子ども達に提供するようになりました。 

■目的
DAPでは、4つのプログラムを実践しながら、次のような要素を通じて、DV (ドメスティック・バイオレンス)を無くすことを使命としています。
①研究機関に影響を与える。
②社会資本と連携を保ちながら、個々の地域に起こる家庭内虐待に適切な対応をする。
③効果的な基本プログラムを開発・運営し、暴力の連鎖をくい止める。

■ポリシー
DAPの使命は、以下のような理論を前提に方向付けられています。
・虐待は、親密な関係にある異性愛、同性愛間において起こる非平等的な力の均衡である。
・社会制度は、その政策や慣習において家庭内虐待を支え、冗長している。
・暴力は学習された行動であり、それらは教育を通し、新しい、より建設的な相互関係に置き換える  
 ことができる。
・加害者は蓄積した緊張の開放、仕返し、人を遠ざける為に暴力を使い、支配力を行使する。
・被害者/サバイバーは、様々な理由でその関係性に留まる。それらは、恐れ、選択肢のない家族や
 社会の圧力、そして経済的・感情的な依存などである。彼らは居たくて留まるのではなく、また虐待
 を受けて当然な人間でもない。
・家庭内虐待は、決して被害者/サバイバーやその子どもの責任ではない。アルコールや薬物は暴 
 力の理由にはならず、それらは別の問題として対処されるべきである。親密さの欠如や仕事の悩
 み、性的問題または子育ての問題は存在し、ストレスをさせる問題だが、暴力そのものの理由に
 はならない。
・加害者療法の優先的目標は暴力的行為を止めさせることであり、関係性を修復することではな
 い。被害者/サバイバーにとっては、彼ら自身を守る能力を高めることであり、子どもにとっては暴 
 力の影響から癒され、新しく問題解決の手段を学ぶ事である。
・男性、女性を援助する新しい社会システムの開発が必要である。それは虐待を認めず、感情を自
 由に表現し、社会的隔離を解き、パートナーへの感情的依存を終わらせるものである。
・虐待は、家族全員を傷つける。全員に介入がなされるべきである。関係性のカウンセリングは加 
 害者が責任を負い、暴力的様式をコントロールできるようになり、被害者/サバイバーが自責の念
 を解き放ち、加害者の仕返しがもう無いと安心できて初めて行う。
Copyright (C) 2003-2004 Shonan DV Support-Center. All rights reserved.

Sunday, June 26, 2005

これまでの研修・セミナー